記念すべき第1回目のキャンプ体験教室が開催されました!
2020年7月23日(木祝)~24日(金祝)に1泊2日で、念願のキャンプ体験教室を開催することができました!
島田市の童子沢親水公園を会場に、まだ梅雨も明けぬ雨続きの中、この2日間は幸いにも雨に降られることなく、曇り空の下で暑すぎることもなく、ほどよい気候に恵まれて開催することができました。
今回は新型肺炎感染症の流行報道が続く中でしたが、家族単位の活動で、ソーシャルディスタンスを意識しながら開催しました。
キャンプ活動には学びがいっぱい!
川の中にはおもしろいことがいっぱい
到着してテントを立て終わると、さっそく川の中へ。「冷た~い!」と叫びながらも、大人達に見守られて、元気にはしゃぎ回ります!
そのうちに、スタッフが用意した箱メガネを川に浮かべ、流れに沿って川底をのぞきながら後を追いかけ始めます。
「ねぇねぇ、川の中が見えるよ!」
子どもは発見したことを周りに知らせたくなります。童子沢川の親水公園エリアはコンクリートが敷かれ、周りに石組みが築かれた人工の川ですが、それでも、めったに見ることのできない川底の様子を興味深そうに観察していました。
川の生き物を探してみよう!
川の生き物探しです。タモを持って川の中の小魚を追いかけたり、サワガニを探して石をひっくり返したりしました。これには、思わず大人も夢中に!
そして、小魚(カジカ、ハゼ)とカエル(カジカガエル)を捕まえて、水槽で観察することができました。カエルを素手で捕まえる我が子にお母さんはびっくり!思わず「すごいねぇ!」との声が漏れました。観察した後は、川に返してあげました。
子どもは論理的思考を楽しんでいる
この頃は「プログラミングで論理的思考を育てる」なんて言っていますが、プログラミングなんかしなくても、子どもは論理的思考を楽しんでいます。
と、いうのは、カエルを捕まえた時にこんなことを言ったのです。「今さぁ、カニを探してたら、カエルを見つけたんだよね。今度はカエルを探したらカニが見つけられるんじゃないかな。」
火をおこそう!
川遊びで寒くなったので、火をおこすことに。大人に火をつけてもらったら、「たきぎを拾ってこよう!」子どもたちは気付いたことを口にしながら、どんどん行動していきます。
うちわであおぐと炎が燃え上がる
そして、子どもたちは体験します。うちわや百均の空気入れで風を送ると、火が勢いよく燃えるということを。たとえ炎が見えなくなっても、うちわで空気を送ると、また炎が燃え上がることを。
もちろん大人は知っています。物が燃えるためには酸素が必要だということを。しかし、子どもたちにはまだ、その理屈は必要ありません。でも、うちわであおぐと炎が大きくなって楽しくなってくるという経験がとても大事だと思うのです。いつか理科の学習で「燃焼と酸素」の学習をしたときに、この経験が生きてくるのですから。
セミの抜け殻を見つけたよ!
「ミーン、ミーン」というアブラゼミの声が、「カナカナカナ」というヒグラシの声に変わるころ、「ほら。セミの抜け殻。」と、見つけた物を見せてくれました。そして、それを近くにあった小木に引っかけます。おそらくそのような状態で見つけたのでしょう。手を離しても、セミの抜け殻は木から落ちることはありません。
この経験は「当たり前のこと」として過ぎていくのかもしれません。しかし、いつか気付くのかもしれないのです。木に捕まることができる足の構造がそこにあるのだということに。あるいは、セミは重力を利用して、殻から抜け出して羽化をするのだということに。しかし、この経験があるのか、ないのかで、その後の学びに少なからぬ影響があるのではないかと考えます。
家族で自然の中で楽しんだ思い出
家族でキャンプをした思い出が、楽しかったこととして子どもたちに刻まれていくと、いつか、自分の子どもができたときにキャンプに行こうと思うのではないでしょうか?その時に、今の自然がこのまま、あるいはより美しい状態でそこにあって欲しいと願います。もしも、子どもの頃の自然が失われてしまっていたら、それを取り戻したいと思う大人になるのではないでしょうか?
人を育む営み
私(松浦)は、教育とは「人を育む営み」であって欲しいと願っています。そして人を育むとは、人を愛し信頼し、自然を愛し大切にし、地域に愛着をもって暮らしていく、そういう心情を育むことではないかと思っています。
もちろん、私達の主催する「キャンプ体験教室」だけが、その手段ではありません。人を育む営みは様々なところで行われています。
しかし、今の学校教育の中では、なかなかこれらを行うことが難しくなっていると思うのです。あるいは、学校で行われる「授業」がその目的を見失っているのではないかと感じることがあります。
私達の取り組みは始まったばかり
Study Like Playingの取り組みは、まだ始まったばかりです。まだまだプログラムも人材も不足しています。しかし、今回は参加者様の暖かい御理解と、友人のボランティアとしての協力と、現在のところ保育士志望の高2の娘の参加もあって、なんとか無事に終えることができたのではないかと思っています。今後の活動を発展させるために取り組みを続けていきたいと思います。
この事業は、ふじのくに未来財団「静岡トヨタ自動車㈱ハイブリッド基金」の助成を受けて実施しております。