みんなの居場所
2020年1月7日から始まった放課後ひだまり教室。放課後の子どもたちの宿題塾を名乗っていますが、その先の姿も思い描いています。
それは「みんなの居場所」。
私(松浦)は、放課後の子どもたちの為に「学童保育(放課後児童クラブ)」をつくることに賛同しません。高齢者の為に「老人介護施設」をつくることに賛同しません。障がいのある人の為に「障がい者施設」をつくることに賛同しません。
みんなが集まれる場所をつくったら良いのではないかと考えています。
フリースペース・うぇるび~の理念
放課後ひだまり教室が会場をお借りしている「グループホーム陽だまり」は、障がいがある人の為のグループホームとして始まりました。今も、障がいのある方が生活し、それを支援するスタッフさんが働いています。
しかし、ここを運営している認定NPO法人フリースペース・うぇるび~は「障がい者だけの施設にしたくない」「みんなの居場所になってほしい」という思いから、カフェを併設しました。そして「子ども食堂事業」もしていました。
その「子ども食堂事業」の存在を知った松浦が「何かお手伝いできることはありませんか?」と声を掛けさせていただき、「近所の子どもたちが時々来てくれることもあるのだけれど、もっとたくさんの子どもたちに来てほしい」というお話を伺い、「それなら、放課後の子どもたちの宿題を見る塾をしましょうか?」と言って始まったのです。
放課後ひだまり教室に子どもたちが来るようになって
始まっておよそ半年がたち、おかげさまで毎日20人前後の子どもたちが、放課後をひだまりカフェで過ごしています。そして、グループホームの入居者の方々との交流も生まれています。私のお友達が「レゴを動かすプログラミング」を教えに来てくださったり、ご近所にお住まいの方が「お手玉作り」を教えに来てくださいます。「カボチャが取れたからどうぞ。今度、うちの畑で子どもたちにイモ掘りやらせる?」と言ってくださる方がいます。私の先輩が宿題の丸付けのお手伝いに来てくださいます。子どもたちも、「今日は○○さん、来る?」と聞いてきます。子どもたちをきっかけに、人が来てくださるようになってきました。
「ここでやってることをFacebookで見て、気になってカフェに食べにきたんです」と言ってくださる方や、「見守りボランティア募集してるんですか?私が行きたい(行けるものならば)」と言ってくださる方もいます。
子どもたちをきっかけに、人が集う場所に
私が思い描いているのは、子どもたちをきっかけに、たくさんの人たちが集う場所になっている姿です。
「『子どもに縫い物を教えてくれ』って頼まれたから来てるのよ。」
「『子どもの宿題を見にね。なに、丸付けなんてできないんだけれど、国語の教科書を音読するのを聞いてあげるのよ。」
「『子どもが工作をしたい』っていうからさ。簡単なものを木で作るのよ。本棚とか。」
乳幼児や子育てペアレントも
COVID-19の流行もあって、まだ踏み出せていませんが、ひだまりカフェの午前中に、乳幼児やそのペアレントを対象とした講座やイベントなども開催したいと考えています。
そして、そこにも地域の方々が見守りに来てくださったらいいな、と思っています。
そして、来てくださった地域の方々と、入居者の方々との交流も生まれるような場所に。
実は、もっと壮大な夢が
私はこれが、これからの日本のスタンダード(標準)にならないかな…と思っています。
子ども・高齢者・障がい者のそれぞれの為の施設を作って分断するのではなく、みんなが集いたくなる場所をつくる。みんなが居心地のよい場所をつくる。みんなが楽しく生き甲斐を感じられる場所をつくる。
簡単ではないけれど
もちろん簡単ではないとも思っています。
このCOVID-19と共に過ごす世の中で、人々が集う場所がつくれるのか?
たくさんの人が集まれば、トラブルがうまれる。強引に自分の意見を押し通そうとする人が現れるかもしれない。
運営資金はどうする?全てを無償ボランティアではやれないでしょう?
夢を実現するために行動する
私は教員をしていたときに、子どもたちに少なからず理想を語ってきました。「いじめがないようにするには、どうしたらいいかな?」「みんなが幸せに暮らすためにはどうしたらいいのだろうか?」「自分の夢を実現させるために、今何ができるだろうか?」
子どもたちに向かって語ったのならば、自分がそれに向かって行動しなければ嘘になります。少なくとも自分は、その実現に向けて行動していこうと思います。
まだまだおぼつかない足取りですが、この道を歩んでいこうと思っています。