小学校の教諭を辞めて、違う世界にいるので感じるのかもしれませんが、社会はどんどん変わろうとしています。

先日、「アオハルし放題」というイベントをzoomでオンライン視聴しました。高校生が3〜5人くらいのグループで「食」または「旅」というテーマについて商品を考えてプレゼンするというイベントです。高校生なりに工夫を凝らした商品を提案していましたが、私が驚いたのは、主催が静岡銀行で、若手行員が「伴走者」として、それぞれの高校生グループに着いたということです。

静岡銀行としては行員研修の一環でしょうが、事業所と二人三脚で事業を育てていける行員を育てようとしているということです。

そして、静岡銀行としては、与えられた課題に対して、斬新なアイディアで事業を切り拓いていける人材を支援したいということなのです。

今回の「アオハルし放題」での高校生たちの「探究的な学び」は受験勉強にはまったく関係しません。ですから、「受験」を主眼に考えている高校生や先生たちにとっては、時間の無駄に映るかもしれません。

しかし、企業や事業所は、「受験勉強」をしている高校生には興味がないという訳です。高校生時代から、社会課題に関わって、自分なりの考えを持って行動する人材に興味を持っているということなのだと思うのです。

教育はなかなか変わりません。相変わらず「受験」のために、より多くの知識を暗記してアウトプットできる人材を育てています。

しかし、社会はどんどん変わっています。おそらく、採用面接書類に「学歴」を設けない企業や事業所がどんどん増えていくのではないでしょうか?たとえ「学歴」の欄があったとしても、どこの大学を卒業したのか?ではなく、何について研究してきたのか?が重視されるようになっていくと思うのです。

同じ教科書で、同じことを教えられ、どれだけたくさんのことを覚えられたかという教育は、もう終わりにしなければいけません。

社会課題の何かに対して興味を持ち、それに対して自ら調べ、考えを持ち、実際に行動し、改善を重ねて目的を達成しようとする人材を育てることが求められているのです。

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