ごはんがおいしい!

2021年3月20日(土)〜21日(日)、第6弾となるキャンプ体験教室が開催されました。

初キャンプ大歓迎

今回、「初キャンプなのですが、参加してもいいですか?」というお問い合わせのメール。もちろんです!まだやったことないけど、初めてキャンプをやってみたいというご家族、大歓迎です。

「4才の娘が夜に怖がってか『帰る』と言い出したらどうしましょう?」という質問にも、「どうしても帰りたくなったら、お家に帰って、朝食からまた再開する方法もありますよ」とお伝えしました。キャンプが子どもたちの楽しい体験になることを願って実施しています。

雨でもやりますか?

1週間程前から雨予報。開催日が近づくにつれて土曜日の降水確率は下がってきたものの、大雨に警戒という情報が。

18日(木)に初キャンプのSさんからメールで「キャンプは雨でもやりますか?」というお問い合わせ。雨予報で参加を迷っているのかなと思って、「雨でも実施しますが、前日までのキャンセルなら、キャンセル料はかかりません」と返答したら、「よかったです。楽しみにしています!」とコメントが来ました。楽しみな気持ちの方が強ことがわかり、ほっと安心しました。

今回の参加者はSさんファミリーを含めて3家族。

自宅隣のTomoちゃんファミリーは、雨予報でも2才のタキビストNanaくんが泊まる予定とのこと。

今回で参加3回目のHaruくんは「初雨キャンプ」と意気込んているとのことでした。

それぞれがそれぞれの思いをもって、意欲満々で臨んていたキャンプ体験教室。いよいよ当日を迎えました。

一番乗りはHaruくんファミリー!

キャンプサイトの設営

キャンプ体験教室の集合は14時なのですが、今回の会場一番乗りは私(松浦)ではなく、Haruくんファミリーでした。

12:06に「早めに会場に行っています!」とLINEが来て、「早~」と笑いながら「広い場所をとっておいてください!」と返事をしました。ところが、後でわかったことですが、11時ころには既に童子沢(わっぱざわ)にいたそうで、さすがに主催者の私もまだ準備中の時間でした!

Haruくんパパ(いわ)く「今回は雨対策でタープを用意したけれど、初めて張るからどのくらい時間がかかるかわからないし、前日に準備ができていたから家にいても暇だったし」とのこと。いいですよ!すでに常連さんですし、家族の責任で参加してくださっていますし!

キャンプ体験教室に参加したことがある人は「ひだまりキャンプサークル員」として、参加費無料で来ていただくことができます。まぁ、放っておかれるか、ボランティアスタッフとして使われるかしますが。

ちなみに上の写真。正面奥のモスグリーンのタープがHaruくんファミリーの初張りタープ。その左隣が私のテントとブルーシートの雨よけ。大量の薪と極太の長ネギが今回ボランティア参加のTomohideさんので、DODのポリコットンタープは初参加Sさんファミリーのためのリビングスペース。その奥でTomoちゃんファミリーがオレンジ色のドームテントとヘキサタープのOgawa張りをしております。

16:30 Sさんファミリー到着

リヤカーで荷物を運びます

用事があったので16時頃到着予定だったSさんファミリー。渋滞もあって到着が16:30頃になってしまいました。さっそく、川を見に行きたかったShunくんでしたが、リアカーに荷物を積んでサイトまで引っ張ってくれました。お母さんは子どもたちの初キャンプを記録に残そうと、写真撮影です!Haruくんが荷物が落ちたりしないかと、後ろから着いてきてくれています。

テントはどっち向きに張るんだ?

サイトの設営

サイトについたら、レンタルしておいたテントを張ります。家族3人で力を合わせて広げ、入り口の向きを確認します。子どもたちは以前から「キャンプをやりたい!」と言っていたし、お母さんも「キャンプをやらせてあげたい」と思っていたのだけれど、お父さんは土日が忙しくて一緒に行ってあげられないということで、今回のキャンプ体験教室のご利用になったそうです。

ポールを真っ直ぐにつなぎます。
意外に簡単にできたぞ!

家族3人での初めてのテント張り。私(松浦)はアドバイスをしましたが、手を出すことなく、自分たちで張ることができました。今回は初心者向けのテントをレンタルしましたが、これから家族で道具を買うなら、どんなテントがいいか考えるのも楽しいですね。

これ、イスだって。どうやって作るの?

なるべく子どもたちに

Shunくんはバーベキューコンロを、Satoちゃんはイスを組み立てています。

私も極力手を出さずに、「どうやって作るんだろうね?」と声を掛けます。子どもたちは「ん?これ、どうするの?この中に入れるの?」と試行錯誤しながら組み立てます。

私はこの経験がとても大事だと思うのです。大人が組み立ててあげて、「はい、どうぞ。座って」ではいけません。子どもたちはやってみたいのです。「え?できない」と不安を口にするかもしれませんが、大人が「これ、どこかにはまるのかな?」「あれ、棒の先に何か付いているよ」などとヒントを出すことによって、気づいて組み立てることができます。そして、「自分でできた!」という経験を作ってあげることが大切なのです。

時々、「できない!」と大人に差し出す子を見かけますが、それはおそらく大人がやってあげるのに慣れてしまっている子です。大人はなるべく子どもにやらせてあげるという姿勢で子どもと接しなければいけません。

Shunくんのバーベキューコンロも完成。着火です。

Shunくんの組み立てたバーベキューコンロも完成です。着火剤は下に置き、小さな薪を井桁(いげた)に組んで、その周りに木炭を並べました。チャッカマンで火を着けます。「うまく押せないから、軍手を外してもいい?」「いいよ」そして、いよいよ着火です。Satoちゃんも興味津々です。お母さんもきっとドキドキしながら見守っているでしょう。

Haru先輩のフェザースティック
Koto先輩のフェザースティック

ここで、Haru先輩とKoto先輩がフェザースティック作りのお手本を見せてくれました。これがあれば着火剤がなくても、焚き火に火が着けられます。Haru先輩は松ぼっくりもたくさん集めていました。

飯盒(はんごう)でごはんを炊いてみたい!

お米に吸水させます

ライスクッカーもあったのですが、あえての飯盒チョイス。Satoちゃんがお米を()いで、水に浸します。Shunくんが「お水もっと!この線まで!」と見守ります。

待望の川遊び

川遊びも学びがいっぱい

着火が済んで、火が木炭に行き渡るまで、Kotoちゃんに火のお世話を頼んで、ShunくんとSatoちゃんはしばしの川遊びです。今回は翌日の雨が確実だったので、ここしか川遊びがとれませんでした。

それでも、「やったぁ!」と自分たちで用意したタモを持って川に降りて行きます。

「こわ!ここはちょっと渡れないな」「お母さん、見てごらん。この滝の下に魚がいるよ」

発見したことを知らせながらの川遊びです。

これも大切な経験です。もしかしたらShunくんはこの川をジャンプしていたかもしれません。それでもいいのです。「危ないからやめておきなよ」と制限するよりも、失敗して濡れた時のために着替えを一枚持ってくることの方が大事です。ただし、本当に危険なことはやめさせてください。

また、滝の下に魚がいるという発見も大切です。魚にとっては外敵から見つかりにくい場所でしょうし、上からエサが落ちてくるかもしれない場所です。実際、滝の下は魚が釣れやすいポイントだったりします。今回は時間がありませんでしたが、「今度は魚釣りをしよう!」と約束しました。その時に、「魚は滝の下にいるに違いない」と今回の経験が生きるかもしれないのです。

飯盒は火の強いところへ

食事作りには科学がいっぱい

川遊びから戻ってきたら、いよいよ夕飯作りの始まりです。

私「飯盒はなるべく火の勢いがいいところに置いてね」

Shun「Sato!ここに置いて」

うちわであおぎます。

飯盒から水が噴き出している

Shun「見て!お水がふき出してる。」

私「ホントだね」

そして、しばらくShunくんは飯盒を見つめています。

私のこの返答でよかったのかどうかは、わかりません。「すごい発見したね!」と価値付ける方法もありますが、今回は「ホントだね」と『承認』に留めておきました。それは今回がShunくんとの初対面で、普段のShunくんを知らないからです。私はこのように反応しながら、Shunくんにとって一番よいであろう反応の仕方を探っていきます。ただ、やってはいけないのは、

私「そうだね。沸騰した水がふたを押し上げてるね」などどその仕組みを解説してしまうことです。

これは今、仕組みがわからなくてもよいのです。いつか「水蒸気」の学習をした時に、この飯盒のふたの経験が生きてくればよいのです。私は学校での授業がダメだとは思っていません。ただ学校の授業の基となる経験が不足しているのです。

焼肉も始めよう!

次はお肉を焼き始めます。Shunくんがトングを使って、みんなのお肉を焼いてあげます。Satoちゃんが焼き上がったお肉にタレをかけます。

Sato「おいしそう!もう食べてもいい?」

Shun「ダメ!焼けたらみんなで食べよう。」

素敵な会話が交わされています。

ごはんが炊けた!

特別なごはん

しばらくして、ごはんが炊き上がりました。

私「ごはんが炊けたかどうかは、水蒸気の量や匂いで確かめます。火から下ろしたら飯盒をひっくり返して蒸らします」

およそ10分後、ふたを開けると、

Sファミリー「わぁ!おいしそう!」

さっそく食器によそって、一口食べます!

Shun「ごはん、おいしい!」

Sato「ホントだ!おいしい!」

この特別な体験をぜひ子どもたちに味わわせて欲しいと思うのです。普段食べているお米ですが、キャンプという非日常の体験の中で、飯盒で炊いておこげも少し出来ていて、いつもとは違って感じるのかもしれません。この体験が食への感動だったり、感謝だったりにつながるのではないかと思うのです。

ボランティア参加のTomohideさんは、いつも子どもたちに話掛けて価値づけてくれます。

Tomohide「Shunくん、ごはん、どうだい?」

Shun「おいしい!」

Tomohide「お母さん、聞いたかい!よかったねぇ。おいしいって。連れてきた甲斐があったね!」

花火は楽しいね!

火を正しく怖がろう

食事の後は花火タイムです。

Haru「なぁ、Shunくん、線香花火対決しようぜ!」

Shun「うん!いいよ。」

子どもたちは簡単に打ち解けていきます。

Sato「火、こわい。お母さん、花火つけて。」

お母さん「じゃあ、一緒につけよう。」

お母さん、お見事です。その対応、最高です。

私「Shunくんは、火、怖くないの?」

Shun「怖い。でも、つけられる」

手持ち花火の遊びを通して、火との距離感を体得していくのです。大人が少しドキドキしながら見守りつつ、子どもにやらせてあげたいことです。

マシュマロ、燃えていないか?

マシュマロタイム

最後はデザートのマシュマロタイム。

串にさしたマシュマロを焚き火で炙ります。表面が薄く茶色に色付くように、火から離して根気強く焼くのがコツです。子どもたちも挑戦しますが、マシュマロに火が燃え移ったりして、大騒ぎです。Kotoちゃんパパのマシュマロ職人ぶりが素晴らしいです!

焚き火が温かい

さぁ、楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいます。Satoちゃんは歯磨きに行きました。Shunくんは()き火に手をかざして、「あったかい…」とつぶやきます。

こんな瞬間も、とても愛おしいものです。

興奮が冷め、少し寒さを感じた時に気づく火の温もり。そんな体験の積み重ねが、人生を豊かにしてくれるのではないかと思うのです。

朝食抜きの撤収

雨は予報より少し遅く23時頃に降り出しましたが、テントの中で聞く雨音は大きく、少し不安になるくらいでした。

時々、Satoちゃんの泣き声が聞こえましたが、お母さんが安心させてくれていたようです。

6時頃起床。Satoちゃんも一晩をテントで過ごすことができました。

予報通りの強めの雨だったので、朝食作りは取り止めて、撤収します。

雨でも元気!

ところが、2才のNanaくんが、ひとりでどんどん歩いて上の方に行ってしまいました。お姉ちゃんのKotoちゃんが、慌てて追いかけて連れてきてくれました。

もしかしたら、水の流れてくる方を追いかけていってしまったのかもしれません。子どもは雨でも好奇心旺盛です。

しかし、この写真、よく見ると、とても美しい風景だと思いませんか?

こんな自然が、子どもたちを包み込んでくれています。

さあ、忘れ物はないかな?

荷物を車に積み込みました。もう忘れ物はないかな?相変わらず雨は降り続いていますが、ヤマザクラが咲き、ケヤキの葉が芽吹いている春の風景です。

雨のために撤収が早まりましたが、それでも、それも自然の内のできごと。この経験が、いつか、なにかの形で人生の役に立って欲しいと願って、キャンプ体験教室を実施しています。

ひだまりキャンプサークルについて

キャンプ体験教室第4弾のブログ(第5弾は中止)

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