みそ作り体験教室

子どもたちに体験を中心とした学びの場を提供したいと思っています。

例えば、食品作り体験

大豆(だいず)(こうじ)と塩で作ります。

大豆はとっても身近な食材です。夏の時期、緑のまま収穫すれば枝豆です。茶色くなって実が熟したら大豆です。大豆からは、みそやしょう油、とうふや納豆など、たくさんの食品が作られています。豆乳も大豆からできています。大豆から豆乳を(しぼ)ったあとがおからです。豆乳の表面にできた膜をすくえば湯葉(ゆば)ができます。豆乳ににがりを加えればとうふができます。とうぶを油で揚げれば油揚げ、とうふを(こお)らせて乾燥させれば()みどうふができます。大豆を()って粉にすればきな()です。アスリートやスタイルを気にする人に人気のプロテインも大豆から作られているものが多いです。この頃は、タンパク質に圧力を加えて大豆ミートなるお肉のようなものも作られています。

これらを手作りしてみたらおもしろいと思うのです。

そして、それぞれの食品ができるには、それぞれに理由があります。みそやしょう油だったら、(こうじ)による発酵(はっこう)ですし、納豆でしたら納豆菌による発酵です。とうふは塩化マグネシウムとタンパク質の化学反応です。とうふを油で揚げると、どうして中がスカスカした油揚げになるのでしょう?そこにも科学的な理由があります。その科学的な理由を全て説明する必要はないと思いますが、これらを作った経験が、いずれそのでき方を知りたいという好奇心になると思うのです。

そして、どうせなら、大豆を畑で栽培するところから始めたら、もっと良いと思うのです。

キャンプ体験教室

例えば、キャンプ体験

私がキャンプ体験教室をお勧めするのは、食べる・寝るという日ごろの生活を、改めて屋外でやることによって、その過程を体験できるからです。子どもたちは普段から食事の準備を手伝っていますか?親が忙しいので、なかなかお手伝いもさせてあげられないと思います。キャンプの時こそ、子どもたちに食事作りのお手伝いをさせてあげて欲しいと思います。きっと、子どもたちは料理をすることを楽しいと感じてくれると思うのです。自分が作ったものを、家族がほめてくれたらなおさらです。そして、「次はどんなものを作ろうか…」と新たな探究が始まります。

また、火をおこす体験をさせてあげたいと思います。今、オール電化の登場によって、家庭の中に炎がない家が増えています。火はどのようにして扱わなければならないのか、火との距離感、火のぬくもり、火の熱さ。これらを実際に体験することで学んで欲しいのです。

可能なら飯盒(はんごう)やメスティンでごはんを炊いて欲しいです。炊飯器(すいはんき)でごはんを炊いている家庭がほとんどだと思いますが、炊飯器の中はブラックボックスで、どのような仕組みでごはんが炊けているのかわかりません。でも、飯盒(はんごう)やメスティンでごはんを炊けば、火によってお湯が沸騰し、たくさんあったお水がお米に吸収されたり、蒸発したりしてごはんになるのだということが分かります。また、熱し過ぎるとごはんが()げることも知るでしょう。

(まき)でお風呂を()かせたら最高だと思います。今はスイッチを押せば10分後に「お風呂が沸きました!」というアナウンスで、適温のお風呂に入れます。しかし、薪で沸かすには、とても長い時間がかかります。水の上の方は熱いのに、下の方はまだ冷たいということも体験できたら素晴らしい経験になると思います。熱いものは上昇し、冷たいものは下降する。熱対流(ねつたいりゅう)です。地球全体の気象(きしょう)をつかさどっている熱対流を、お風呂の中で体験できるのです。

木工体験

例えば木工体験

木工で(たな)などを作るのもとても良い体験です。自分の家にどんなものがあったら便利か考えることによって、生活自体に主体的になります。今、子どもたちは毎日を主体的に生きているでしょうか?「起きなさい」「学校に行きなさい」「宿題やりなさい」「ごはんを食べなさい」「テレビを見るのを止めなさい」「もう寝なさい」。ちょっとの楽しみのゲームやテレビ、Youtubeは主体的かもしれませんが、改めて見てみると毎日の生活を受動的に生きているのではないでしょうか。

自分の家にどんなものがあったら便利か。何があったら家や部屋が片付くか。スリッパが散らからないようにするには?消しゴムや定規が取り出しやすいようにするには?それらを考えて自分で作り出す経験をすることによって、生活自体に対して主体的になれると思うのです。

また、これらの棚などを作る時に、強度について考えます。せっかく作ってもすぐに倒れてしまったり、壊れてしまったりしては困ります。倒れない構造にするにはどうしたらよいのか?壊れにくい素材は何か?

これらの学習は学校の技術や家庭科の教科書にも()っていますが、どうしても一過性(いっかせい)になりがちです。日常的に、思いついた時に取り組めるようにしたいと思うのです。

どこでもできる

これらのことは、少人数であれば、どこでもできると思います。普通の家でもできます。金谷夢づくり会館や公民館などでもできます。廃校になる校舎でもできると思います。会場の維持管理費をどうするか?という問題もありますが、何とか実現したいと思っています。

日本の学校制度も、学年ごとに学ぶべきことを決めて、学年ごとに教科書を使って、学級ごとに一斉授業をする今の勉強スタイルを()めれば、体験や興味を主体とした新しい学びが実現できるのではないかと思っているのですが、それにはこの体験を中心とした学びの場の成功事例を作らないといけません。全国各地にも様々な取り組みがされています。新型コロナ感染症で爆発的にリモート授業の整備が進んだように、何かのきっかけがあれば革命的に学習スタイルが変わるかもしれないので、その時に向けてがんばっていこうと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です