フリースクールひだまり教室、受講者募集中!
2021年9月下旬、放課後ひだまり教室の場所をそのまま利用して、平日の昼間の子どもたちの学びの場として「フリースクールひだまり教室」の開設を決め、募集を始めました。
日本の教育システムは、不登校などで学校に行かなくなると、学習する場所や機会が極端に少なくなってしまいます。
もっと多様な学びの場が用意されていて欲しいと思っています。
フリースクールひだまり教室は好きを磨く場
「集団に適応する学び」は既存の学校に任せるとして、フリースクールひだまり教室は一人一人の好きなことを磨く場にしたいと思っています。
今、高校受験や大学受験をする若者に「あなたの好きなことは何?」「学びたいことは何?」と聞いても、多くの人が「別にない」となってしまうのではないでしょうか。
無理もありません。みんな同じ教科書を預けられ、どれだけ覚えたかを競わされて、家に帰ってからも「まずは宿題」と言われて、好きなことをさせてもらったことも、好きなことを磨かせてもらったこともないのに、「あなたの好きなことは何?」なんて聞くな!って話です。
フリースクールひだまり教室は自分の好きなことを探し、その好きなことを磨くことができる場にしたいのです。
例えば電車好き
例えば「電車が好き」なら、電車についてタブレットパソコンなどを使って、いろいろ調べればよいと思います。大井川鉄道で走っている電車を調べれば、かつて南海電鉄で使われていた車両があるということがわかるかもしれません。
「大井川鉄道にあるSLが何種類あるのか?」を調べるのも面白いでしょう。名前の付け方にルールがあることに気付くかもしれません。
そこから電車の構造に興味が向く子がいるかもしれませんし、大井川の景色を楽しめる列車のデザインに興味が向く子がいるかもしれません。
大井川鉄道を利用した観光コースを作ったり、大井川鉄道の駅から各地の見所を巡るウォーキングマップを作ったりする子がいるかもしれません。
例えばお絵描き好き
例えば「お絵描きが好き」な子は、お絵描きを磨いたらよいと思います。
イラストや絵画は生業になると思います。「ココナラ」のように、自分の特技をオンライン上で販売することができるようになってきました。イラストや絵画はさまざまな業種で需要があります。LINEなどのチャットツールのスタンプなども、チャンスの一つです。
タブレットパソコンにもお絵描きアプリがたくさんあります。タブレットでお絵描きをする子が現れてもおもしろいと思うのです。
例えばゲーム好き
例えば「ゲームが好き」な子は、そのゲームから自分の得意を見つけて磨いたらよいと思います。
以前にもこのブログで書きましたが、ゲームは中毒性が高いのでとても危険です。脳は興奮することや気持ちよいことが好きなので、それを覚えると「やろう、やろう」と誘い掛けてきます。大人でお酒が好きだったり、タバコが好きだったり、ギャンブルが好きだったりする人が、なかなか止められないのと同じように、ゲームも興奮したり、気持ちよかったりするので、なかなか止められなくなります。
しかし、ただゲームの興奮に飲み込まれるのではなく、そこから自分の得意を磨いていって欲しいのです。
例えば、「ゲーム実況ユーチューバー」になりたいと思っている子は、今からそれをやってみればよいと思うのです。ゲームをやりながら、それを解説するのは意外に難しいことに気付くかもしれません。それを動画に撮り、編集して、キャプションを入れて、公開してみたらよいと思うのです。手間がかかって大変だということに気付くかもしれません。
動画の編集やキャプションを入れるスキルを身に着けることができれば、きっと生きていくのに役立つはずです。
好きを磨くと、知識も付いてくる
好きなことを磨いて追い続けていくと、それに伴って様々な知識が付いてきます。
例え話ですが、砂浜で高い山を作ろうと砂を載せていけば、次第に裾野が広がっていくように、何かの知識を積み上げようとすれば、それに伴って幅広い知識も身に付いていきます。
好きを磨こうとする人に伴走します
しかし、やってみたいことがあっても、なかなか一人で進めていくのは難しいものです。私(松浦)も、プログラミング言語Pythonを身に付けたいと思って、何冊も本を買ったのですが、なかなか思い通りに進みません。誰かが伴走してくれたらなぁと思うことがしばしばあります。
フリースクールひだまり教室では、自分の好きを磨こうをする人の伴走者になって、一緒に磨いていけたらと思っています。
学校の教科書も学べます
フリースクールひだまり教室は、「自分の好きを磨く場にしたい」と書きましたが、「学校の教科書を学びたい」という人にも対応します。私(松浦)は20年も学校教育に身を置いてきました。
そんな私が思うのが、「学校の授業は無駄が多い」ということです。
例えば、算数・数学の授業で、以下のようなこと行われがちです。
先生「では、今から問いを4問、5分でやってください」
しかし、早く終わってしまった子は時間が余ってしまいます。
先生「では、今からこの問題を黒板に書いてくれる人」
それを指名する時間も、黒板に書いている間の時間ももったいないです。
先生「それでは、①から、やってくれた人、説明してください」
これを①~④までやるのも時間がもったいないです。
先生「今の説明に質問はありませんか?」
それを聞いて、「ない」と判断するまでの時間ももったいないです。
このように、学校の授業には無駄な時間がたくさんあります。私なら、こうします。
松浦「それではこの問いを5分間で、班の全員が理解できるようにしなさい。始め」
この間に、早く終わった人は、まだ終わっていない人を見守り、必要なら手助けします。終わった人同士で答えを見比べて間違えていないか確認します。解き方がわからなければ、わかりそうな人にヒントをもらいます。そして、制限時間内にみんなが理解できればOKです。この5分の中で、解き方を考え、説明し合い、答えに間違いないか確認できます。
この後者のやり方は、学年も関係ありません。自分で問題を解き、分からなかったら分かりそうな人にヒントをもらい、答えが間違っていないか確認するのは、学年が違ってもできるのです。場合によっては、タブレットパソコンでもできます。
後者のやり方だと、学校の教科書の学習スピードを上げることができます。もしも、学校の学習に遅れてしまっていたら、それを取り戻すことができるかもしれません。あるいは、生み出した時間で自分の好きを磨くなり、先の学年の学習に進んだりすることもできるのです。
ちょこっと利用「ひだまりベイス」
フリースクールに毎日通うほどではないけれど、時々学校に行きたくない時に利用したいという使い方もできます。月料金制ではなく、時間料金制で利用できます。「基地」「秘密基地」をイメージして、「ひだまりベイス」と名付けました。
まだ利用者はいないけれど
2021年12月7日現在、フリースペースひだまり教室もひだまりベイスもまだ利用者はいませんが、保護者の方から何件かご相談をいただいています。保護者の方が通わせたいと考えても、子どもたちが行ってみたいと思うまでには時間がかかるかもしれません。それでも、学校ではない学びの場が必要だと思うのです。
「新しい「地域での学びの形」④~フリースクールひだまり教室・ひだまりベイス」への9件のフィードバック