静岡新聞 賛否万論のキュレーター(ご意見番)に選んでいただいて9回目の投稿が掲載されました。今回のテーマは『個別最適な学びへ 宿題や家庭学習どう取り組ませる?』。私は「放課後の時間をどう使う?」という観点で学びをデザインし直すべきという投稿をいたしました。

なお、約1年間続いたキュレーター(ご意見番)のお役目も今回が最後です。長い間ご高覧いただきありがとうございました。これからも地域で子どもを育む活動を続けていきたいと思っています。

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まずは放課後、机に向かって「漢字練習」と「計算ドリル」と「音読」をするという宿題なんてやめましょう。放課後こそ、子どもたちに多様でワクワクする体験を提供する時間にしましょう。私が理想に思う「放課後の学び」は子どもたちと地域の人が一緒になって、自分たちのやりたいことをやることだと思っています。例えば、子どもと地域の人が一緒に将棋をしたり、お菓子作りをしたり…。地域にはいろんなスキルをもった大人がいますし、大人もまた新しいことを学んでみたいと思っています。それを子どもたちと一緒にやればいいと思うのです。

 その会場として放課後の「学校」は最適だと思います。放課後の学校の校舎はほとんど使っていません。将棋をしたい人は会議室へ、お菓子作りをしたい人は家庭科室へ、木工をしたい人は図工室へ、城跡の研究をしたい人は図書室へ、外国語で会話をしたい人は視聴覚室へ、ドッジボールをしたい人は体育館へ、動画編集をしたい人はパソコン室へという具合に。部屋はそろっています。もちろん、”先生”ではない人を管理責任者として配置した上で。

 私は、将来的な「学校」は午前中だけ授業をやって、午後は地域の人と子どもが一緒に過ごす場所になったらいいと思っています。とにかく宿題をやらせて、テストの高得点を望む保護者からは「好きなことだけをやらせておけばいいのか?勉強の基礎はどうするのか?」という声も聞こえてきそうですが、私はまず「勉強は苦痛でつまらないこと」という今の学校教育を即刻やめて「学ぶことは楽しくてワクワクすること」へ転換するべきだと思っています。その上で、漢字を学ぶことも、計算の仕組みを知ることも、名作の文章を読むことも楽しいことだと伝えるべきだと思っています。漢字に限らず「文字」には素晴らしい成立過程があります。算数・数学の世界の果てしなさは単純な計算の繰り返しで嫌いにさせるのはもったいないです。名作の文章は何度も声に出して暗記するくらいに読んだら、人生が豊かになります。本来はそれをアテンドするのが教師の仕事です。試験に出るからやるのではないのです。つまり「勉強の基礎基本」もそれを学ぶ楽しさを上手に伝えれば、苦痛を感じずに学ぶことができると思っています。

 教科書の内容が多過ぎて、教育現場が疲弊する中、指導内容を減らして、地域の人を巻き込んだ体験的な学びを増やすためには、こうしたいわゆる「コミュニティースクール構想」が鍵を握る、と考えています。一刻も早く「試験のための勉強」を脱却して、「人生を豊かにするための学び」に転換しましょう。日本は「放課後」の学びだけでなく学校や社会、生涯の全ての学びをデザインし直す必要があると思っています。

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